保健所で働く薬剤師の仕事内容は?年収事情や転職方法も解説!

職種紹介

保健所でも薬剤師が働いているらしいけど、保健所で薬剤師はどういう仕事をしているの?

薬剤師
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実際に薬剤師が保健所でどういう仕事をしているのかは想像しづらいところですよね。

保健所での薬剤師の仕事内容や年収、薬剤師が保健所に転職する方法を解説しました!

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保健所で働く薬剤師の仕事内容を解説!

保健所で働く薬剤師は、具体的にどのような仕事を行っているのでしょうか。
調剤薬局やドラッグストアと違い、実際に保健所で働いた経験がある人でないとなかなか想像しづらい部分ですよね。

保健所は全国に469ヶ所あり、地域住民の健康や衛生を支える公的機関としてさまざまな業務を行っています。
その保健所には保健師をはじめ、管理栄養士・獣医師・看護師など多くの職種が所属し、平成29年末時点で全国で計2,905名の薬剤師も所属しています。

薬事衛生

保健所で働く薬剤師の「薬事衛生」分野での主な仕事は、医薬品や医療機器などの販売業者や薬局などの許可・監視・指導を行うことです。
これらの販売業者が取り扱う医薬品などの有効性・安全性・品質確保を目的としています。
対象物は、医薬品・医療機器のほか、医薬部外品・健康食品・化粧品やサプリメントも
含まれます。
調剤薬局に対して、開設許可・許可更新の際に立ち入り検査を行う業務もあります。

他に、麻薬・覚せい剤・危険ドラッグなどの薬物乱用防止の啓発活動や、輸血用血液の確保のための献血推進活動も実施するなど、幅広い範囲の仕事をしています。

食品衛生

保健所で働く薬剤師の「食品衛生」分野での主な仕事は、飲食店や食品製造業者などの許可・監視・指導を行うことです。
食の安全を確保することを目的とし、もし食中毒などの有害事象が起こった際には、その実態把握や対応に務めます。
食中毒予防の啓発活動も仕事の一環です。

生活衛生

保健所で働く薬剤師の「生活衛生」分野での主な仕事は、生活に関わる事業者の許可・監視・指導を行うことです。
旅館やホテルなどの宿泊業者、温泉・銭湯などの公衆浴場、クリーニング店や理美容室などが主な対象事業者です。
これら事業者の衛生水準の向上を目的としています。

水道衛生

保健所で働く薬剤師の「水道衛生」分野での主な仕事は、水道事業者や関連施設の監視・指導を行うことです。
水道水を安全に供給することを目的としています。
また、旅館など宿泊施設での水質管理、プールなどでの衛生管理を指導することも仕事の一部です。

試験検査

保健所で働く薬剤師の「試験検査」分野での主な仕事は、食品に含まれる添加物などの規格基準検査や、放射性物質などの化学検査全般を行うことです。

このように、保健所での薬剤師の仕事内容は多岐にわたります。
また、自治体ごとにその仕事の範囲は異なります。
新型コロナウイルスのような感染症対策・住民の健康相談・廃棄物の管理や指導などを薬剤師が行っているケースもあります。

薬剤師が保健所で働くメリット

地域に貢献したい!

病院や調剤薬局より自分に向いているかも!

等の理由で保健所で働くことを希望する薬剤師の方もいらっしゃるでしょう。
薬剤師が保健所で働くことは、仕事内容以外のメリットも多数あります。

雇用が安定している

薬剤師が保健所で働くメリットの一つは雇用が安定していることです。
保健所で働く薬剤師の肩書は「地方公務員」です。
公務員である以上、会社が倒産して職を失うという恐れはありません。
また、公務員としての給与制度が適用され、年齢とともに昇給していくことが一般的です。

残業が少なくワークライフバランスに優れている


薬剤師が保健所で働くメリットの一つは残業が少なくワークライフバランスに優れていることです。
保健所業務は基本的に業務時間内で仕事を終えることが可能です。
残業が少ないため、仕事後の時間を計画的に使え、プライベートの充実もはかりやすいでしょう。
ワークライフバランスに優れていることは保健所勤務の大きなメリットと言えそうです。

しかし、近年の新型コロナウイルス感染症の流行に見られるように、有事の際には保健所業務が圧迫され、残業が多くなるケースもあるでしょう。

福利厚生が充実している

薬剤師が保健所で働くメリットの一つは福利厚生が充実していることです。
先述した通り、保健所に勤める薬剤師は「地方公務員」です。
そのため、公務員としての福利厚生を受けることができます。

公務員の福利厚生には、住宅手当・出産育児休暇制度・時短勤務制度など、様々なものがあります。
民間企業においては、大手企業ほど福利厚生が充実していると言われます。
公務員の福利厚生は「大手企業並み」と評価されることも多く、充実ぶりが伝わりますね。

幅広い業務に携わることができる

薬剤師が保健所で働くメリットの一つは幅広い業務に携わることができることです。
調剤薬局で薬剤師をしていると、調剤・服薬指導という一連の業務を繰り返すことにやりがいが見いだせなくなるケースもあります。
保健所の薬剤師は、仕事の幅が広く、その内容は多岐にわたります。
さまざまの業種の人と関わり、保健所でしかできない業務も多いため、仕事に「飽きる」ということはないでしょう。

地域に貢献できる

薬剤師が保健所で働くメリットの一つは地域に貢献できることです。
保健所は、地域の健康・衛生を支える機関です。
そこで働くこと自体が、地域への貢献とも言えるでしょう。
情報を発信したり、啓蒙活動を行ったり、地域の方々と触れあう機会も多いです。
その地域に愛着を持って仕事に取り組むことで、よりやりがいを感じることもできそうですね。

薬剤師が保健所で働くデメリット

では、薬剤師が保健所で働くことにデメリットはないのかというと、もちろんデメリットになりうる点も存在します。
考えられるケースを3つご紹介します。

3年ごとに異動があるのが原則

薬剤師が保健所で働くデメリットの一つが3年ごとに異動があるのが原則であることです。
保健所で働く薬剤師は「地方公務員」です。
地方公務員は3年ペースでの異動が一般的であり、薬剤師であっても同様です。
例え、それまでの仕事内容・配属部署に思い入れが強い場合でも、異動辞令を避けることは難しく、仕事に対するモチベーションに影響が出る可能性があります。

病院や研究所に配属される可能性がある

薬剤師が保健所で働くデメリットの一つが病院や研究所に配属される可能性があることです。
保健所で働く薬剤師は、地方自治体の「薬剤師」枠で採用されます。
この場合、保健所以外に「公立病院」「衛生研究所」が職場となるケースもあります。

調剤薬局や病院で働くことを避け、保健所に勤務したいと思って公務員になったものの、病院に配属されるという例もあるようです。
これは異動に関しても同様で、保健所から公立病院への異動辞令が出ることもあります。

薬剤師としての経験が積みにくい場合も

薬剤師が保健所で働くデメリットの一つが薬剤師としての経験が積みにくい場合があることです。
保健所でも勤務歴が長くなると、管理職となり、デスクワーク中心になっていきます。
薬剤師免許を持っていても、長く調剤業務に携わらなければ、薬剤師としての調剤技術や知識は低下していくでしょう。
また、保健所業務は独自性の高いものが多く、他の職種への応用がききません。
もし、病院や調剤薬局への転職を決意した場合には「未経験」での転職となり、仕事の習得には時間がかかるかもしれません。

保健所で働く薬剤師の給与事情

保健所で働く薬剤師の給与事情について、見ていきましょう。

保健所に勤務する薬剤師の給与は「地方公務員」として、国の人事院勧告に従って決定されます。
その自治体ごとに多少の差はあれど、初任給として約20万円です。
薬剤師として製薬企業やドラッグストアに勤める場合、初任給が30万円程度になる場合があることを考えると、少ないと感じるかもしれませんね。
実際、働き始めて数年の段階では、保健所以外に勤める薬剤師の方が給与が高いケースも多いでしょう。

しかし、保健所に勤める薬剤師は「公務員」であり、キャリア・年齢を重ねると昇給していくことがポイントです。
逆に調剤薬局やドラッグストアは、勤務歴が長くなると給与が上がりにくいとも言われます。
長い目で見ると他の企業・調剤薬局・ドラッグストアなどの薬剤師と遜色ない給与となり、退職金を含めると公務員の方が高いケースも少なくないようです。

薬剤師が保健所に転職する際のポイント

では、薬剤師が保健所に転職したい時には、どうしたらよいのでしょうか。
ここからは、薬剤師が保健所に転職する際に気を付けたいポイントをお伝えします。

公務員試験に合格しても保健所の求人が少ない・無いことも

薬剤師が保健所で働くためには、薬剤師として「地方公務員」になることが必要です。
そのためには公務員試験を受験する必要がありますが、合格してもすべての人が保健所に勤務できるわけではありません。
結論から言うと配属次第になるので、薬剤師が確実に保健所に勤務する方法は実質的にはありません

地方公務員の薬剤師枠では「公立病院」や「衛生研究所」などへの配属予定者も採用されています。
その年度ごとに、どの職場に何人という採用人数にばらつきがあり、場合によっては保健所の求人がない年もあります。
そのため、薬剤師の地方公務員になっても必ずしも保健所勤務とならないことは理解しておきましょう。

受験資格と年齢制限がある

地方公務員の試験には受験資格・年齢制限があります。

例えば「東京都職員」の採用募集要項を見ると、薬剤師免許の所持者が受験できる「薬剤」枠の対象年齢は24〜29歳と規定されています。
「大阪市職員」の採用募集要項においても、「薬剤師」の採用枠として35歳までの年齢制限があります。

このように、保健所を管轄する自治体ごとにその採用募集要項は異なります。
受験資格・年齢制限については、よく確認しましょう。

短期での転職や独立を考えている薬剤師には合わない

保健所に勤める薬剤師は、3年ごとに異動も経験しながら幅広い仕事を行っています。
保健所での仕事を一通り理解し、こなせるようになるには、長い時間が必要です。
そのため、短期での転職や独立を考えている場合、十分に仕事を身につけることのないまま辞めてしまうことになりかねません。
保健所の仕事は、腰を据えて長く働きたい人に向いていると言えます。

自治体によっては独自の試験を受けなければいけない場合も

先述した通り、保健所で働くためには「地方公務員試験に合格する」という方法が一般的です。
自治体によっては他に独自の試験を受けるケースもあります。
これは定期的に行われるわけではなく、欠員補充などが目的となる場合もあります。
この募集においては、年齢制限がないケースもあるようです。

保健所で働きたい薬剤師の方は、希望の自治体から通知が出ることがないか、定期的に情報を確認しておくことをおすすめします。

まとめ


保健所に勤める薬剤師の数は少ないものの、地域の健康・衛生を支えるための様々な業務を行っています。
一般的な調剤や服薬指導といった薬剤師業務とはかけ離れた保健所ならではの業務が多く、地域に貢献する仕事です。

また、保健所に勤める薬剤師は「地方公務員」であり、その雇用の安定性や福利厚生の充実ぶりは大きなメリットと言えるでしょう。

地方公務員試験に合格しても必ずしも保健所で働けるわけではありませんが、薬剤師として保健所勤務を目指すなら地方公務員試験の合格が最短であり唯一の道です。
公務員として地域に貢献できる仕事がしたいと思われる薬剤師の方は、受験資格・年齢制限を確認して、挑戦してみてはいかがでしょうか。

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